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 唐の頃の中国で書かれた『続玄怪録』という本に、こういう物語がある。
 
 月下老人。縁結びの神様。チャイニーズ・キューピッドである(笑 「長崎ランタンフェスティバル」より。 唐代・憲宗の元和年間の中国。長安の杜陵というところに韋固(いこ)という青年がいた。
 幼くして両親を亡くし兄弟も居らず、天涯孤独の身の上から早く嫁を娶りたいと望んでいたが、縁談はことごとくまとまらなかった。
 旅の途中、河南の宋城の南にある村に泊った折、清河郡の役人だった人の娘を嫁にと進める人があった。
 信用の置けそうな人物でもあり、その人と翌朝早く、村の西にある竜興寺の門前で待ち合わせる約束となった。
 月が架かりまだ夜も開けきらない薄暗い中、竜興寺へとたどり着くと、見知らぬ老人が門前の石段に座っていた。
 見ると大きな袋に寄りかかって、月明かりで本を読んでいる。
 傍らでその本を覗き込んでみたが、学問を積んで様々な文字に通じている韋固にも全く未知の文字で書かれており、読む事はかなわなかった。
 聞けばそれは天上界の文字であるという。さらに、自分は天上界の役人であり、地上の人間の婚姻を管理する者であるとまでいう。
 寄りかかった大きな袋には赤い縄が入っており、これを縁ある男女の足首に結びつけ、いかなる障害があっても必ず二人を添い遂げさせるのだと。
 相手が只者ではない事を覚った韋固は老人に、自身の縁談の行末について尋ねた。
 老人いわく「まだまとまらない。お前さんの嫁はまだ三つの子どもだ。今から14年後、その子が17歳になってから結婚する事になる」。
 いつの間にか夜は開け、陽も高くなったが、約束していた人はついぞ現れなかった。
 老人は本を閉じ袋を担いで出かけてしまった。
 韋固はさらに待ったが、約束の人は一向に現れない。
 する事も無く、またあの老人の事も気になるので、韋固は老人を追う事にした。
 ほどなく、村の北にある青物市場で老人に追いついた。
 「あれがお前さんの嫁だよ」。老人の指差す先には、片目のつぶれた小汚い野菜売りの老婆に抱かれた、みすぼらしい幼児がいた。
 いたく失望した韋固は、銭一万貫で下男に幼児の殺害を命じる。
 老婆の機転により心臓を刺すには至らなかったが、眉間を刺す事には成功した、との下男の言葉に韋固は安心し、その後も幾つもの縁談がまとまらないまま、やがて14年が過ぎた。
 河南・相州の長官・王泰に法務担当の役人として抜擢された韋固は、ついに長官の娘を娶る事となった。
 相手は心優しい17歳の美少女であった。
 新婚生活は満ち足りており、毎日が幸せだった。ただ一つ、寝る時も入浴の際も決して外さない妻の眉間の造花が、韋固には気になった。
 結婚1年後、15年前に殺させたみすぼらしい幼児の事を思い出した韋固は、愛する妻を問い詰める。
 泣きながら妻は言う。「私は王泰の実の娘ではなく、姪なのです。実父は清河郡の役人でした。生まれてまもなく亡くなった父を始め、次々と家族を亡くし、最後には優しい乳母に引き取られる事になりました。7~8年前、叔父が行方の知れなかった私を探し出し、養女にしてくれました。この眉間の傷は3歳の頃に青物市場で何者かに切りつけられたものです。痕が残り、こうして造花で隠しております」。
 妻の過去を知った韋固は己が罪を恥じ入り妻に謝り、快く罪を許した妻と二人、「人の縁」の不思議について感じ入ったという。
 以後夫婦は、末永く仲睦まじく幸せに暮らした。

 色々あって私は歳相応の地位にも名誉にも財産にも恵まれないけど、もし「赤い縄」または「赤い糸」というものがあるのなら、そういう女性がいつか現れるのだろうか。
 ひょっとしてもうすでに、近くにいるのだろうか。
 歳を取り、容姿にも地位財産にも恵まれない私は、到底「白馬の王子様」にはなれないけれど。
  
http://jp.youtube.com/watch?v=Is3YY43zXqQ←マイルス。

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私も、容姿にも地位とか財産にも恵まれないので同じですね
昔どこかで聞いたはずの話でしたが、あまり詳しく覚えていませんでした。
こんな話だったのですね。
(中国の故事とかは比較的好きですが、詳しいという訳でもないので)
容姿は年齢を問われない(と、思いたい)ネット世界ぐらいは何とかしたいものですが、ネットと言えども地位や財産は影響あるかも。
名声はネットゲームの世界でも存在しますね。
saneyuki URL 2008/06/18(Wed)07:50:54 編集
縄が本当に…あったら良いですね
こんにちは、j・kさん。

 月下老人の話は初めて聞きましたが、どうやらネットで調べると、自分が知っている「月下氷人」と言う「仲人」を意味する古語も、元は今回話題になった「月下老人」から来ている様でした。

 今では、この言葉は一般的には使われない「死語」と言う人もいらっしゃいましたが…素敵な言葉なので今でもシッカリ覚えています(※以外と電気辞書は、適当に言語を漁るだけでも面白いです。自分は「月下氷人」を其処で知りました。)

 後、「赤い紐で恋人同士の縁を結ぶ」と言う表記が月下老人にはありますが…赤い紐と言う発想は矢張り「へその緒」等から発想を得たのでしょうか?、フッとそう思いました。

 蛇足的な余談になりますが…蓮華が何故、仏教と深く関わっているのかと言う説で、一部の学者が「蓮華の葉を逆さにみると、受胎した御母さんの腹の中の様に見えるから説」を唱える方もいらっしゃいました。

 又…もし「赤い紐」と言う物が本当に存在しているとすると、何処で…どんな縁があるか分かりませんね。同様に上の文中の男性もそうですが「どれだけ相手を拒もう」とも、「宿命」があるのなら、何処かで…巡り巡って相手の指は己の心の底に触れるのかしれません。

 思えば、己が掲げる「美的理想」と、実際、添い遂げる相手は「全く逆」だったりする場合も多いです。

 自分もそうですが…理想は「純朴で心底素直な健康的な肉体美の青年」ですが、実際、縁あって傍に居てくれそうな男性は「理論武装が得意なソリッドな大人の男性」だったりしますからね(…ツンデレですね、良く良く考えると)。
OWL 2008/06/18(Wed)13:35:45 編集
 容姿や地位なんて飾りですよ。偉い人にはそれがわからんのです。
 ネットゲームは廃人化するのが恐ろしくて手が出ませんでした。
 数日前、魔が差して『大航海時代オンライン』のお試し品をダウンロードしようとしましたが、余りの重さに「んなもんやっとられっけーっ!」と途中でケツ割りましたよ(助かった~)。
 ネットゲーム内での名声、というと『.hack//』のキャラを思い出しますね。名塚佳織さんがCVやってた薄幸病弱美少女とか。
http://ja.wikipedia.org/wiki/.hack//SIGN
 身体が不自由なために家に閉じこもりきりで、ついついネトゲー内で重要な人物になってしまう。
 最近は名塚さんも『ギャグマンガ日和』での壊れっぷりが進境著しくて、私は惚れ直しましたよ(笑
 地位云々はどうあれ、私はsaneyukiさんの絵、大好きですよ。
 商用展開が始まったら、真っ先に買わせてもらいますね^^

 ハスの花。実は私が一番好きな花です。
 水辺に静かに咲いている様は、まるで美女が眠っているかのような夢現な幻想的な趣がありますね。
 私も異性の好みにはうるさいかも知れませんが、人間というものは複雑で精妙なカッティングをされた宝石、幾つもの顔を持つ多面体のようなものだと思うんですよ。
 知的で端正な容姿、冷たい美貌の持ち主である大人の女が、内に乙女を秘めてたり。
 スレンダーで透明感があり、どこか儚げでさえある美少女が時に妖艶な目つきを見せたり。
 人は色んな顔を持つから、面白いのだと思います。
j.k 2008/06/18(Wed)20:22:00 編集
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