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 やぁ。生きてますよ、ご無沙汰ですね。
 たまには落語などを。
 

【ニコニコ動画】落語 三遊亭圓生 関取千両幟(稲川)

 「昭和の名人」こと圓生師匠の噺である。
 相撲の熱狂的な固定ファンの中でも、個人的に後援会までこしらえてしまう人の事をタニマチという。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%83%9E%E3%83%81
 一般にファンというものは、男性ほど固定的であり、女性ファンは浮動票が多いそうである。
 男性はファンになる前にじっくり吟味する。優劣を評価してからファンになるかどうかを決めるのだ。
 「ヴィジュアル系」(最近は聞かない言葉だね)のバンドなどは女性のファンが過半数であるが、ファンとしてすぐに食いついてはくれるけど、これを永続して引き止めるのに一苦労だそうである。
 (そんな事はない!私は女だけど無名時代からのファンよ!という女性もおありだろう。私はこういう女性が大好きである。なんか操が固そうじゃないですか)

 大阪・船場を舞台にすると、はんなりした『デュラはん!』という名前になるのかな?谷崎というか花登筺というか(笑 最近、pixivのランキングを見てると、この浮動票のあまりの多さにちょっと呆れてしまう。これをイナゴという。
http://www.paradisearmy.com/
doujin/pasok_inago_circle.htm

(同人用語の基礎知識 「イナゴ/175 イナゴサークル」)
 ランキング中のその時その時の旬の版権物のその多い事、またその移り変わりの激しい事。
 TVでアニメの放送が終了した途端に旬も終わってしまう。本当のファンなら、まずこういう軽薄な行動は取らないものだ。
 しかも絵の元ネタには一度も目を通していないというふざけた連中も少なくない。
 自分たちの好きなように勝手に改悪し、原作のイメージを著しく損ねる場合も多いのだ(大半か?これは著作権法で言うところの「同一性保持権の侵害」に当たる)。
 今が「旬」である『デュラララ!』。原作は面白いらしいんだが、権利者・創作家の権利を尊重できない傍若無人で無礼極まりない頭の悪いキモ腐のせいで買いにくくなりましたよ。
 そもそもホモなんて欠片にも出てこないそうだし、腐女子がよく描く黒・金の二人組はストーリー上そんなに絡まないそうである。
 どんだけ自分勝手なんだろうな腐女子って。

 うわぁキモッ! イナゴの皆さんに一言言いたい。二次創作(本来なら違法)するんならまず元ネタにきちんと目を通して欲しい。忙しすぎてそのヒマを惜しむにしても、最低限の基礎知識ぐらいは仕込んでもらいたい。
 そして原作のイメージを許可無く著しく改変(ほとんどの場合、改悪)するような不当な行為は慎んでもらいたい。

 原作を尊重しろ。
 熱狂的・固定的な原作ファンの心情を踏みにじるな。
 タニマチたちは怒ってるぞ。
 

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 あけましておめでとうございます。雑煮を作ったんですよ。
 
 クワイ。漢字で慈姑と書く。芽が出る縁起物。 去年は芽が出なかったので雑煮にはクワイを入れてみました。
http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/A2003
/Kuwai.htm

(食材事典 くわい)
 色とか形があまり美味そうじゃなかったので毎年避けてたんだけど、もういい加減(人として)芽を出したいので本年度には入れてみましたよ(笑
 代用品として使っていた里芋は何も考えずに鍋に放り込んでいたけど、気になったので調べてみたら、クワイって意外に手のかかる食材なんですよ。
 米のとぎ汁または糠を使って柔らかくなるまで湯がきアクを抜く必要がある。
 冷水で数時間晒してもいいそうだけど肝心の時間がわからなかったので湯がきました。(「湯がく」と「煮る」はどう違うんだろう?)
 ちなみにうちの地方では味噌(白味噌が多いか)仕立てで餅は丸餅を焼かずに入れます。出汁は昆布のみ(肉が入るからね)、他に水菜・大根・金時人参・ごぼう・鶏肉(個人的には豚肉。豚汁っぽい)が具として入ります。

 クワイを調べてたら、こんな人が出てきました。クワイ=ガン・ジンです。
クワイ=ガン・ジン。オビ=ワンのお師匠様である。「おっしょはん」とは上方言葉だが、大抵の場合は(踊りとか浄瑠璃とかの)女の先生を指すhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AF%E3%82%A4%EF%BC%9D%E3%82%AC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%B3 
 名前の由来は「開眼人」つまり開眼した人、免許皆伝、マスター、師匠たる人物といった意味か。
 「かいがん」と読んでもいいけど「かいげん」と読んだ方がオサレだね。
 古い仮名遣いで「くわいげん」と書いたけど、それを教えた日本人が居たのかも知れない。
 ちょっと縁起がいいので貼ってみました^^

 昔の正月は色々と細かいしきたりが多くて結構忙しかったようですな。静かな初春というのはごく最近のものみたいですよ。大きな商家ともなると大変だったみたい。


【ニコニコ動画】落語 桂米朝 正月丁稚
 
 主人は縁起を担いでめでたい言葉ばかり言いたがるのだが、丁稚の定吉はじめ奉公人たちが全部逆の意味の言葉で受け答えする。主人が渋い顔をするそのやり取りが面白い。(よく似た趣向の噺に『けんげしゃ茶屋』があるが、「けんげしゃ」とは「験消し屋」つまりわざと縁起でもない事を言って喜ぶ意地の悪い人の事)
【ニコニコ動画】落語  桂米朝 けんげしゃ茶屋
 特に縁起でもない言葉を連発するのが丁稚の定吉なのだが、これは子供には罪が無い、という考え方があるからだろう。罪が無い子供の言葉なら験(ゲン。縁起と言う言葉がひっくり返ったものとも)の悪い言葉もかえって縁起が良い、と考える事も出来る(逆夢、なんていう言葉もあるね。極端に縁起が悪い夢を見ればむしろめでたい、とされる)。
 噺の中で登場する珍しい飲み物が福茶。
 平たく言うと梅昆布茶。白湯に梅干と塩昆布(「えびすめ」という)または昆布の佃煮を入れたもの。市販のものには抹茶が入ってる事も多いですな。
http://www.gyokuroen.co.jp/articles/new.html
(玉露園HP)
 梅干が入っているのは梅という縁起の良い花の果実が原料だから。
 梅は寒さ厳しい季節に花を咲かせ春の先駆けとなるところから、成功につながる忍耐の象徴とされた。(元は牡丹だったそうだが現代の中国の国花は梅である)
 ではなぜ昆布が入るのか。
 ・・・「よろこぶ」からですよ。
 北方交易に使われた弁財船(千石船)を北前船という。司馬遼太郎の『菜の花の沖』にも登場する商船である。 大阪(大坂)という土地は、江戸時代から北前船による交易で北方の物産には馴染みが深く、そのためか昆布という食材の普及も早かった。佃煮というのは大阪人の発明だが、それゆえか上方(関西)では佃煮といえば昆布のものを真っ先にイメージするくらいである。
(昔の花柳界では験担ぎに「夜に出された昆布は見逃せない」と言った。枝雀などは後味の良いものに変えて演じていたが、『こぶ弁慶』という落語のサゲは元来これである)
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakugo37.htm
(世紀末亭 【上方落語メモ第1集】その三十七 『こぶ弁慶』)
http://shigeru.kommy.com/rakugo3.htm
(ぼちぼちいこか 京都落語地図 『こぶ弁慶』)


 本年も(とりあえず)よろしくお引き立てのほどをお願いしますですよ。 

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 やぁ皆さん、すばらしい性夜聖夜を過ごされましたか?
 私は例年通りでしたよ(チクショー!)。

 クリスマスを扱ったフィクションは数々あれど、こういう珍しいものを見つけました。


【ニコニコ動画】講談 「鼠小僧とサンタクロース」 三代目神田山陽

 講談です。落語と並ぶ、日本を代表する伝統話芸の一つですね。
 江戸時代の日本、もしサンタクロースがやって来ていたら?最初に知り合った日本人が、あの鼠小僧次郎吉だったとしたら?という、奇想天外でなおかつ楽しい、そしてほろりとさせるお話です。
 演ずるのは神田山陽。講釈師ですがETVの『にほんごであそぼ』の「さんようさん」、と呼んだ方が有名かも知れません。
http://www.nhk.or.jp/kids/program/nihongo.html 
 サンタクロースというと西洋の「福の神」(?)にしては珍しく、福々しくて見るからにめでたい!という空気をまとっている人ですが、江戸時代の日本がキリスト教を禁ずる事無く、また鎖国する事も無ければ、あの七福神の一行に加わって八福神にしていたのではないか?そう考えるとちょっと楽しいですな。
 去年の今頃はこんな絵を描いていましたよ。
 禅画にすると枯れた、しかし飄々とした感じになりますな。



 


 仙崖和尚風のサンタですよ。
http://fukuoka-senjin.kinin.com/wiki/index.php?%C0%E7%B3%B3
(ふくおか先人金印記念館 仙崖)
http://www.lib.kyushu-u.ac.jp/hp_db_f/sengai/index.htm 
(仙崖和尚の絵画)

 全ての大人がサンタクロースになれればいいですね。

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 桃鉄やった事ありません。 古来、年末になると貧乏の辛さを痛感するのが日本人の習性でありました(笑
 昔は「正月を迎えるための準備さえできないほど貧しい」、などとよく言われたものだが年末は何かと物入りであり、これは現代でも幾分言える事ではあるまいか。
 昔(明治時代くらいまで?)は売り声を上げて道で商売する行商人や飲食店などを除き、米・味噌・醤油や酒その他生活必需品の多くは「節季払い」と言って、年二回、8月と12月(つまり盆暮れ)にまとめて代金を支払うのが主な支払い方法だった。
 落語などでも、年の暮れに代金請求のために殺到する店の者相手に、何としても支払うまいと貧乏人が奮闘する『掛け取り』というネタがある。
http://www.niji.or.jp/home/dingo/rakugo2/kaketori.html
(東西落語特選 『掛け取り』)


【ニコニコ動画】落語「掛取り」 

 言うまでも無く、落語よりポピュラーだった民話という娯楽では、殊更に年末の貧乏は強調される。
 日本人は古くから農耕民族であり、牧畜民族に比べて季節の移り変わり・境目には敏感だった。だから農村では都市部より正月は大事だった。
 (江戸時代までの日本の村落はほぼ半分以上が農村か半農半漁の村だろう。漁村にしても農村と密接なつながりがあった)
 新年の祝いは新しい農業サイクルの始まりを祝福するための重要な習慣であり、これに十分な準備が出来ないのは大変辛い事だったに違いない。だから年の暮れの貧乏を扱う民話は多い。
 『笠地蔵』なんてその代表だけど、「貧乏」という状況をヴィジュアル的にわかりやすく表現したのが「貧乏神」という「神様」だろう。日本はさすが八百万の神の国である、貧乏の神まで存在するのである。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B2%A7%E4%B9%8F%E7%A5%9E

 
【ニコニコ動画】まんが日本昔ばなし: おいだせ貧乏神


【ニコニコ動画】まんが日本昔ばなし 貧乏神の置きみやげ

 
【ニコニコ動画】まんが日本昔ばなし 年の晩と貧乏神
 

【ニコニコ動画】まんが日本昔ばなし 貧乏神と小判


【ニコニコ動画】まんが日本昔ばなし:貧乏神と福の神

 『おじゃる丸』に登場する「貧ちゃん」。この神様に触れられるとどんなにエネルギッシュな人でもたちどころに無気力になってしまうんだ!すごいね! 興味深いのは、貧乏=無気力という本質に気づいている昔話が多い、というところか。優れた洞察かと思う。
 実際、現代のセレブと呼ばれる人たちも、良くも悪くも無気力とは無縁な「働き者」である。(金の亡者も多いけどね。エグゼクティヴ気取ってても、ホントは金儲けにしか興味が無い・そういう才能しか無い俗物なんじゃないの?と言いたくなるような下衆も多い、という事ですよ。某巨大イラストSNS運営会社の社長とかね)
 人間、どんな努力家でも、努力し続けて全く成果が上がらない、誰も評価してくれない、全然報われない、という境遇が続くと大抵の場合、無気力で投げやりな態度が身に付くものである。努力には報酬が必要なのだ。
 これは行動学の専門家がハツカネズミなどの実験でも証明している。
 スイッチを押せば餌がもらえる仕掛けの中にハツカネズミを入れ、数日後スイッチをいくら押しても餌が与えられないようにすると、最後にはハツカネズミはスイッチを押さなくなり無気力になるそうだ。
 生き物は努力すれば何がしかの好ましい変化が得られ、新鮮な気分になれるからがんばるのである。
 だから貧しい男が魅力的な嫁をもらう(努力より先に「報酬」を与えられる)事で発奮し、身を入れて一生懸命に働き始めた事によって次第に経済状況が好転し、貧乏神が家に居辛くなる、というケースもある。
 (もっとも、好ましい変化、「報酬」は必ずしも異性や経済状況の好転とは限らないが)
 微妙に違う気もするがこれはこれでいいか。海外での評価の方が高そうだよねエウレカセブン。 またこれは、性的な欲求の刺激と充足が同時にあり、それによって旺盛な生活意欲が湧き上がる、という事かも知れない。変わり映えしない退屈な日常が魅力的な異性の登場によって刷新される事も多い。エウレカーッ!
 (英語のスラングで「人の肌」をfreshというのは、つまりそういう意味だ)
 また人間、自分のためではなく、大事な誰かのためにする努力の方が熱心になれる、というのもあるかも知れない。人は支え合って「人」という字になるのです。
 落語でも結婚に関して、「一人では食えないが二人だと食っていける」という意味の言葉がよく聴かれる。
 ・・・そうか。オレが貧乏なのは長く独身だからか(涙
 だが一方で貧乏すぎて嫁が愛想を尽かして逃げ出す、というケースも世間には多いそうな(笑


【ニコニコ動画】【落語】桂枝雀「貧乏神」  
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakugo43.htm
(世紀末亭 【上方落語メモ第1集】その四十三 『貧乏神』)

 ↑この『貧乏神』という落語、新作落語それも枝雀存命中に作られたものなんだけど、作った「落語作家」は女の「弟子」(?)しか取らない事で有名でした。
 彼の嫁は元「弟子」だそうです(笑 ・・・なぁる。

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 12月ですね。またあの季節ですね。
 クリスマス?いやいや、忠臣蔵ですよ。


【ニコニコ動画】悪徳商人が【吉良ッ☆Ⅱ】星間飛行【忠臣蔵】歌ってみた
(吉良上野介の領地である愛知県は言うに及ばず、生まれた江戸でさえ当時は上方より文化の遅れた土地であった。上方の武家を田舎侍呼ばわりできる筋合いではない。あくまでフィクション上の操作、捏造だろう)

 日本人は昔からリベンジ大好き民族だからねぇ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%87%E8%A8%8E%E3%81%A1
 いや、民族を問わず人間は復讐劇が大好きらしい。
 ギリシャ悲劇なんかは半分以上が復讐の物語だし、シェイクスピアの作品も『ハムレット』は言うまでも無く『マクベス』『タイタス・アンドロニカス』『リア王』など、何と四大悲劇のうち三つまでが復讐悲劇なのである。(後の一つは『オセロー』。「オセロゲーム」の命名の元ネタ) 悲劇ではない、雰囲気の明るい『テンペスト』も復讐劇だな。
 ギリシャ神話には復讐の女神が何柱もおり、復讐の内容によって担当部署が分かれているほどである。
http://www.hampen.net/pandora/melpan/melpan049.html
 私が一番好きなスーファミのゲーム『メタルマックス2』も復讐の物語である。

【ニコニコ動画】メタルマックス2 お尋ね者との闘い/U‐シャーク
 (このうp主はよくわかっている。復讐する者は全てを失い、得るものは何も無いのだ。家族を殺した怪物を捜し求めるビイハブ船長の船の名前はネメシス号。ギリシャ神話の復讐の女神である。船上のBGMも「ネメシス」。ビイハブ島で流れる物悲しい楽曲は「流れ者の歌」。仇を求めて流離う復讐者は悲しい流れ者なのだ)

 日本三大仇討ちの中で規模・知名度ともに最大のものが忠臣蔵だが、世界的にも有名である。
 ティモシー・ザーンの『ブラックカラー』はSF版忠臣蔵だと言われているし、現在アメリカでは『ローニン47』という映画(翻案?『荒野の七人』みたいなもんか)が、キアヌ・リーヴス主演で制作が進められているらしい。
http://eiga.com/buzz/20081211/3/ 
 復讐という行為に伴うカタルシスと、関わりあった人々に降りかかる様々な悲劇、そして遂げられた後の虚しさ・・・復讐の物語には見る者を陶酔させる要素が目一杯あるが、当事者にすれば負担の大きい大事業である。
 近年の研究では、大石内蔵助は有能な人物ではあったが、同時に酒好き女好きでもあったそうな。
 遊蕩に明け暮れる日々は吉良一派のスパイの目を欺くためではなく、仇討ちを急き立てる無責任な世間の声に対する苛立ちと、計画実行への逡巡からくるストレスを紛らわすためであった、とも言われている。
 忠義という、やや古めかしいが日本人が大好きな美徳と、それを大義として遂行される英雄的行為。悪は滅び正義が勝つ単純明快な爽快感。
 だがそれだけだろうか。
 吉良上野介は元の領地である地元・吉良町では未だに名君とされているし、一方の浅野内匠頭は人格に障害があったのではないか、という説もある。
 浅野家の赤穂藩は元禄の世にあっても未だに戦国時代に近い人員編成であり、従って無駄に費用がかかるため、これが重い年貢となるので領民には評判が悪かった。吉良家とは対照的なのである。
 一説によると、浅野内匠頭切腹の報を聞いた領民には隠れて赤飯を炊く者もいたと言う。
 一応、平成2年には「和解」した赤穂市と吉良町だが、わだかまりが完全に無くなったとは言い切れないらしい。
http://www.town.kira.lg.jp/pub/machi_
syoukai/shinzen_chushingura/index.html

 映画やドラマでは、討ち入りは浪士たちと吉良家家臣たちの壮絶な死闘、とされているが(見せ場の一つだからね)、実際には討ち入り側による一方的な虐殺だったそうだ。ただの押し込み強盗みたいなものだ。

 赤穂浪士討ち入りを題材にした人形浄瑠璃および歌舞伎の演目に『仮名手本忠臣蔵』がある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E5%90%8D%E6%89%8B%E6%9C%AC%E5%BF%A0%E8%87%A3%E8%94%B5 
 これを扱った落語は多い。
 歌舞伎役者の物語に『中村仲蔵』『淀五郎』、見立て(パロディ)ならば『蔵丁稚』『蛸芝居』『七段目』など。先に挙げた『小倉船』にも一節が登場する。

【ニコニコ動画】忠臣蔵特集 落語 「淀五郎」 金原亭馬生


【ニコニコ動画】落語 笑福亭松鶴(六代目) 蔵丁稚
 
 江戸落語にはシリアスなものもあるが、上方落語ではやはり仇討ちはパロディの対象なのである。
 仇討ち。復讐者つまり当事者が乗り気であるとは限らない。


【ニコニコ動画】ラジオ図書館「筒井康隆特集2・ワイド仇討ち」

 上の筒井作品では、登場する復讐者の大半が、嫌々ながら止むに止まれぬ事情から仇討ちの旅に出発している。当事者にとっては(違う意味でも)悲劇なのだが、無関係な世間からすれば格好の憂さ晴らし、この上ない娯楽となる。その様子が幕末明治に登場した新聞というマスメディアを利用する事によって鮮明に、しかも滑稽に描かれる。
 有名になりチヤホヤされる仇討ち一行もスター気取りだが、いつだってギャラリーは無責任なものである。
 ・・・実際、不本意な仇討ちのケースは少なくなかったんじゃないだろうか。
 忠臣蔵の四十七士にしても、会社が倒産して無職になったサラリーマンみたいなものだ。
 現代でも無職というのは不安で心許ない立場だが、江戸時代、特に武士という「職業」はつぶしが利かない。
 それは明治初期の頃の「武家の商法」から見ても一目瞭然である。(明治維新は全国一斉に「武士」という職業が無くなったのだから元禄の頃に比べればまだマシかも知れない)
 吉良邸討ち入りにしたところで、浪士たちの忠義ぶりのデモンストレーション、いわば就職活動ではなかったか、という見方もあるのだ。
 特に武門の家であり戦国時代の匂い(既に時代錯誤も甚だしいものであった)を色濃く残す浅野家の元家臣にしてみれば、他の家中の武士より武士以外への転職は難しかったのではなかろうか。
 (討ち入りまでに町人に身をやつした者もあったが、これは「本懐」を遂げるまでの辛抱だから我慢できたのだろう。吉良一派の偵察のための仮装、というのもあった)
 日本人は特に帰属意識にこだわる国民である。「祖国」(江戸時代は現代の連邦制に近い統治だった)を失うのは会社が倒産したりリストラされたりするイメージにつながりやすい。
 筒井康隆の『ワイド仇討ち』の復讐者たちは次第に旅を楽しむようになる。仇討ちは大変な仕事だが、藩と言う狭くて堅苦しい枠から解放されてウキウキしているのである。加えて世は「ご維新」である。幕藩体制も無くなって、仇討ちもやらずに済むかも知れない。
三船敏郎も出ているそうな。真ん中は森繁久彌か? これは筒井本人が小説家という自由業の人であり、しかも長らく(今でも?)尊敬される事が無かった職業であるSF作家だからだろう。SF作家には報われない者特有の、しかし自由人としてのプライドがあるのだ。
 筒井にしてみれば仇討ちなど不合理極まりない上に滑稽な、会社人種の行動様式の最たるものに見えるのだ。

 忠臣蔵はただの復讐劇ではない。サラリーマンの悲劇でもある。殺された人にはいい迷惑だ。

 

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てんしょくってなに?
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自己紹介:
 王様の耳はロバの耳。そうハッキリ言う人です。
 王様は裸だ。そうハッキリ言います。
 王妃様も裸だ、とは言いません。うぇっへっへ。
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